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慢性閉塞性肺疾患について
慢性閉塞性肺疾患(COPD)とは
COPDはタバコ煙を主とする有毒な粒子やガスを長期に吸入することで生じた肺の炎症に基づく進行性の気道閉塞を呈する疾患です。
COPDは肺気腫と慢性気管支炎に分けられます。肺気腫はガス交換に関係する肺胞が破壊され、慢性気管支炎は末梢気道が狭くなります。
症状
動作時の息切れ、40歳以上、10年以上の喫煙歴、3週間以上続く咳・痰・喘鳴、頻回に起こる風邪症状がある場合、COPDが疑われます。
診断
①肺機能検査
気道閉塞の目安である1秒量や1秒率の低下を確認する
②胸部レントゲン
③胸部CT
④心電図
⑤心エコー
⑥血液検査(NT-proBNP、KL-6)
②~⑥により心不全や各種肺疾患(気管支喘息、肺癌、肺結核、間質性肺炎、びまん性汎細気管支炎等)を除外します。
重症度
自覚症状・肺機能検査・胸部CT検査から総合的に決められます。
<自覚症状による分類>
1)軽症:坂道や階段で息切れがする
2)中等症:平地を100m歩くと息切れがする
3)重症:衣服の着脱や軽度の日常労作でも息切れがする
治療
①禁煙
詳しくは、禁煙外来ページをご覧ください。
②薬物治療
抗コリン薬の吸入、β2刺激薬とステロイドの合剤の吸入により自覚症状の軽減とCOPDの進行抑制を図ることができます。
③入院治療
外来にてCOPDをコントロールできない場合は入院していただき下記を施行します。
1)COPDの重症度の再評価
2)ステロイド、抗生剤の点滴投与
3)酸素療法
4)呼吸リハビリ
5)栄養指導
状態が改善、安定すれば外来通院に戻します。
④気道感染予防
肺炎球菌ワクチンやインフルエンザワクチンの接種を行います。
⑤在宅酸素療法(HOT)
COPDが進行し呼吸不全となった場合、HOTが導入されます。在宅のみならず携帯用酸素ボンベを利用し通院や仕事も可能です。通院が困難となれば、訪問診療となります。